【5月28日 AFP】世界保健機関(WHO)は27日、民間から寄付金を集めるため、「WHO財団(WHO Foundation)」を設立したと発表した。テドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長はWHO財団について、2017年7月に現職に就任して以来の長期的改革計画の一環だと説明した。

 テドロス氏はWHO財団の設立について、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が資金拠出を停止すると警告したこととは無関係だと強調。「最近の資金調達問題とは関係ない」と述べた。

 テドロス氏は、「WHOの成功にとっての最大の脅威の一つは、特定の事業に割り当てられることの多い任意拠出金が予算の80%超を占めるのに対し、加盟各国からより柔軟な形で支払われる分担金が20%に満たないという事実だ」「寄付の裾野を広げ、WHOが受け取る資金の金額を増やすと同時にその質を高める――つまり、柔軟性を高めることが必要なのは明らかだ」と述べた。

 WHO財団は、一般市民や個人の大口献金者、WHOの企業パートナーからの寄付を促すことになる。その目的は、WHOの資金調達をこれまでよりも持続的かつ予測可能なものとすることだ。新型ウイルス危機が進行中であることを踏まえれば、WHO財団はまず、緊急対応とパンデミック対応に重点的に取り組むことになるだろう。(c)AFP/Robin MILLARD