【5月27日 AFP】アフガニスタン当局は26日、旧支配勢力タリバン(Taliban)の捕虜およそ900人を解放したと発表した。これに先立って別の捕虜約1000人も解放されており、24日に始まったイスラム教の祝祭「イード・アル・フィトル(Eid al-Fitr)」の3日間停戦するというタリバンの申し出に対し、アフガン政府が約束した捕虜2000人の解放を実行した形だ。

 19年近く続く紛争で2度目となる今回の歴史的停戦は、アフガニスタンのほぼ全土で守られている。26日は停戦最終日に当たり、アフガン当局はタリバン側に停戦の延長を呼び掛けている。

 捕虜らは戦場には戻らないとの誓約書に署名したが、解放された捕虜の一人は、外国軍が駐留し続けるのであれば戦闘を続けると話した。

 解放された捕虜にはそれぞれ、アフガニスタン通貨で約7000円が支給された。捕虜たちは刑務所からバスで首都カブールに到着すると、互いに別れを告げてタクシーに乗って自宅へ帰っていった。

 タリバンのスハイル・シャヒーン(Suhail Shaheen)報道官はツイッター(Twitter)に、捕虜900人の解放は「良い進展」だと投稿。タリバンが「著しい」数のアフガニスタン軍兵士を解放するともコメントしたが、時期については明らかにしなかった。

 アフガニスタン当局は、タリバンが停戦を延長すれば本来3月10日に予定されていた和平交渉も始められるとの期待を示している。

 米国とタリバンの和平合意にはタリバン捕虜最大5000人の解放とアフガニスタン軍兵士約1000人の解放が規定されており、タリバン側はすでにアフガン軍兵士約300人を解放している。(c)AFP/Mushtaq Mojaddidi, with Emal Haidary in Kabul