【5月27日 AFP】米大統領選の民主党候補指名を確実にしたジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領(77)は26日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領(73)がバイデン氏のマスク着用をやゆしたことに対し、「全くの愚か者」と呼んで反撃した。新型コロナウイルスの流行下でマスク着用は政治的な火種となっている。

 バイデン氏は3月以降初となるCNNとの対面インタビューで、最近さらに増しているトランプ氏の一貫性のなさを指摘した。

 インタビューは、25日の戦没将兵追悼記念日(メモリアルデー、Memorial Day)の式典後にバイデン氏宅の庭でソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)を守りながら行われた。式典ではバイデン氏はマスクを着用していたが、トランプ氏は着用していなかった。

 トランプ氏はツイッター(Twitter)で、バイデン氏の写真に同氏のマスク着用をからかう文章を添えた投稿をリツイートした。これについてバイデン氏は、「彼は愚か者だ。そんなことをするなんて全くの愚か者だ」と述べ、「世界の優れた医師らはみな、人混みの中ではマスクを着用すべきだと言っている」とコメントした。

 また、マスクの着用が弱さや強さを映し出すかとの質問に対し、「マスク着用はリーダーシップの表れだ」と回答。「大統領は人々を率いる役目を果たすべきで、愚行に走ったり誤った力強さを見せたりするべきではない」と述べた。

 バイデン氏はさらに、こうした力強さによって「人々の命が犠牲になっている」と付け加えた。

 同氏は26日、自身のツイッターアカウントのプロフィル画像を黒いマスク姿の顔写真に差し替えた。(c)AFP