【5月23日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)のユタ・ジャズ(Utah Jazz)で計23シーズンにわたりヘッドコーチ(HC)を務め、2009年にバスケットボール殿堂(Basketball Hall of Fame)入りを果たしたジェリー・スローン(Jerry Sloan)氏が、22日に78歳で死去したと同球団が発表した。

 2015年から患っていたパーキンソン病とレビー小体型認知症の合併症で亡くなったスローン氏は、現役時代にはガードとして計11シーズンプレーし、通算2度のNBAオールスターゲーム(NBA All-Star Game)選出を果たした。

 1965年のNBAドラフトでボルティモア・ブレッツ(Baltimore Bullets、現ワシントン・ウィザーズ<Washington Wizards>)から全体4位指名を受け、同球団で1シーズンプレー。その後はシカゴ・ブルズ(Chicago Bulls)で10シーズンを過ごし、背番号がチーム史上初の永久欠番となった。

 引退後は1979年から1982年までの2シーズン半にわたりブルズで指揮官を務めた後、1988年にジャズのHCに就任して1989年から2003年まで15シーズン連続でチームをプレーオフに導くなど素晴らしい功績を残した。カール・マローン(Karl Malone)とジョン・ストックトン(John Stockton)のスーパーデュオを擁していた当時のジャズは、1996-97シーズンと1997-98シーズンにNBAファイナル進出を果たし、いずれもマイケル・ジョーダン(Michael Jordan)を大黒柱とするブルズに敗れはしたものの、チーム史上最高の成績を誇った。

 NBAの指揮官として歴代4位となる通算1221勝を記録し、通算7度の地区制覇と計20度のプレーオフ進出を達成したスローン氏について、ジャズは「ジェリー・スローンはこれからも常にユタ・ジャズそのものであり、永遠にこの球団の一部であり続ける」「彼がユタで成し遂げた功績と、数十年にわたる献身、忠誠、そしてこの球団にもたらしてくれた不屈の精神に心から感謝する」とのコメント文を発表した。

 スローン氏は2010-11シーズン限りで指揮官を引退し、同一チームにおける在任期間では米4大スポーツ史上最長を記録。NBAの他のチームでは計245回のHC変更があった中で、ジャズに忠誠を尽くした。(c)AFP