【5月19日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)、クリーブランド・キャバリアーズ(Cleveland Cavaliers)のラリー・ナンス・ジュニア(Larry Nance Jr.)はクローン病の持病があり免疫システムが弱いことから、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が発生している中でシーズンを再開することは「怖い」と語った。

 27歳のナンス・ジュニアは、新型コロナウイルスの影響で3月12日に中断したシーズンの再開計画を考案するに当たり、リーグ側には持病がある選手のことを配慮してもらいたいとしており、「復帰が不安な選手はパスできるような、(NBAの)理解があることを願っている」「外見が健康そうでも、目に見えない問題を抱えている人間もいる」と米スポーツ専門チャンネルESPNに語った。

 NBAにおける最初の2年半をロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)で過ごし、2018年シーズンの途中でキャバリアーズにトレードされたナンス・ジュニアは、ここ2週間にわたりチームのトレーニング施設で個人練習を行っている。

 炎症性腸疾患の治療を受けながらプレーを続けているものの、それによって免疫系が弱体化するため、新型コロナウイルスに感染すれば他の人より症状が悪化する可能性があるナンス・ジュニアは、ユタ・ジャズ(Utah Jazz)のルディ・ゴベール(Rudy Gobert)が最初に検査で陽性となってシーズンが中断されたとき、同選手と対戦したばかりだったことから「本当に恐ろしかった」と振り返った。

「自分たちは若いし、選手は健康に見えるから、(ウイルスに感染しても)他の人と比べて影響は少ないと思われがちだ」「だけど、そうとは限らない。自分は今でも怖いし、感染したくない」

 シーズンが中断した時点で、今季のキャバリアーズは通算成績が19勝46敗でイースタンカンファレンス最下位となっており、両カンファレンスを通じてもゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)に次ぐワースト2位に沈んでいる。

 ナンス・ジュニアの今季の成績は、1試合平均10.1得点、7.3リバウンドとなっている。(c)AFP