■対決より懐柔路線を取る各社

 ユナイテッド航空の広報担当者はAFPに、乗客がマスクの着用を拒否して混乱が引き起こされている場合は、「緊張を緩和させるスキルを使うよう乗務員に助言している」と語った。

 さらに「乗客を別の席に移動させるという柔軟な対応策がある」と付け加えた。ただし、満席の場合は不可能だ。

 サウスウエスト航空(Southwest Airlines)の広報担当者は、「私たちは、乗客の個人的な行為を管理する立場にはない」と述べた。同社は空港や機内でマスクを提供してはいるが、「乗客がマスクをしていないという理由だけで搭乗を拒否する」ことはない。

 要するに、航空会社は、マスク着用を頼まれてもかたくなに拒み、時に怒る乗客に対しては、対決路線ではなく懐柔路線を取っているようだ。たとえそれが、近くの席の乗客に対する多大な健康リスクを意味するとしてもだ。

 研究者らが感染リスクが最大に近づく状況として挙げているのは、閉鎖された空間で長時間過ごす場合、そう、例えば飛行機だ。(c)AFP/Delphine TOUITOU