【5月21日 AFP】日本外国特派員協会(FCCJ)の会報誌の表紙に東京五輪の大会エンブレムを新型コロナウイルスに見立てた風刺画が掲載されたことをめぐり、著作権侵害に当たるとともに「配慮を欠いている」と五輪主催側が抗議したことを受け、FCCJは21日、風刺画を取り下げると発表し、謝罪した。

 FCCJのカルドン・アズハリ(Khaldon Azhari)会長は取り下げの理由について、著作権侵害の可能性においてFCCJが法的に「優位ではない」立場にあると助言を受けたと説明。

 一方で「さらに重要なことは、私たち全員がこの新型コロナウイルスの危機の中にあり、表紙が日本の一部の人々に不快な思いをさせたことは明らかだ」と述べ、「心からおわびする」と謝罪した。

 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(Tokyo Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games)の高谷正哲(Masanori Takaya)スポークスパーソンは19日、風刺画について「世界中で人命、経済、人々の生活に多大な被害がもたらされている中、大会の象徴であるエンブレムと関連付けたデザインを掲載したことは誠に遺憾」と述べ、「多大な被害が出ている中で、多くの人々、特に大会を目指す世界中のアスリートへの配慮を欠く」ものだと抗議。

 また、著作権の侵害に当たるとして組織委幹部がFCCJ側に取り下げを求めたことを明らかにしていた。(c)AFP