【5月21日 AFP】国際プロサッカー選手協会連盟(FIFPro)のヨナス・バエル・ホフマン(Jonas Baer-Hoffmann)事務局長は、新型コロナウイルスの懸念を理由に練習復帰を望まない選手を支持する姿勢を示し、そうした態度を取ることで選手に罰則が下されるのは「非情で容認できない」と警告した。

 イングランド・プレミアリーグでは、ワトフォード(Watford FC)のFWトロイ・ディーニー(Troy Deeney)が、呼吸器に問題がある自身の幼い子どもをウイルス感染の危機にさらしたくないという理由で、シーズン再開の可能性を前にした練習への参加を拒否していた。

 ディーニーはまた、欧州で最も死者数が多い英国では黒人や少数派民族が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)でより重症化しやすいことを示す統計が出ているのを理由に、家族が危険な目に遭うかもしれないという恐れについても言及している。

 バエル・ホフマン事務局長は20日の電話会見で記者団に対し、ディーニーについて「非常に正当な理由を持ち、家族の保護を望む選手」とコメントした。

「もしこのような選手が重圧をかけられたり、懲戒処分を科される可能性に直面していたりするなら、それは本当に受け入れられない」

「パンデミック(世界的な大流行)の状況で、家族の健康を守ろうとした選手に処分が科されるかもしれないという考えは、非情で容認できない」

 しかしながら、ワトフォードがディーニーに対する懲戒処分を検討していることは示唆されていない。(c)AFP/Andy SCOTT