【5月19日 CNS】中国商務部は18日、オーストラリアからの輸入大麦に対し、19日からアンチダンピング税と反補助金税を課すことを宣告した。

 国内業界からの申請を受け、同部はダンピングと輸出国側の補助金につき、それぞれ2018年11月19日と12月21日に調査を始めていた。18日の宣告はこれら調査の最終的裁定である。

 裁定では、オーストラリア原産の輸入大麦にはダンピングと補助金が存在し、国内産業が実質的な損害を受け、この両者に因果関係が認められるため、アンチダンピング税と反補助金税を徴収するとしている。

 アンチダンピング税は73.6%、反補助金税は6.9%、課税期間5年間だ。

 オーストラリアは中国への最大の大麦輸出国で、同国の大麦全輸出量のうち、中国向けが半分以上を占める。

 中国側の統計によると、近年同国からの輸入大麦は「数量増大、価格下落」の状況が非常に顕著になっていた。輸入数量では、14年の387万7100トンから17年の648万400トンまで、67.14%の大幅増となっていた。価格では、14年のトン当たり288ドル72セント(約3万1020円)から17年の198ドル5セント(約2万1278円)まで、31%を超える値下がりを示していた。

 この影響を受け、同期の中国国内の大麦作付面積は約14%減少していた。(c)CNS/JCM/AFPBB News