【5月19日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)、シンガポールGP(Singapore Grand Prix 2020)の主催者は18日、同GPを無観客で開催するのは「現実的でない」との認識を示し、新型コロナウイルスの打撃を被っている今シーズンにさらなる問題が浮上した。

 今季は開幕から10レースが中止または延期となっている中、F1の興行主は7月のオーストリアGP(Austrian Grand Prix 2020)での開幕を目指しており、同GPのサーキットでは無観客で2レースを行うことになっている。また、他のGPについても観客を入れずに開催される見通しとなっている。

 しかし、9月に予定されているシンガポールGPは、街の中心部にあるウオーターフロントの市街地コース、マリーナベイ・ストリート・サーキット(Marina Bay Street Circuit)でナイトレースとして行われており、観客を入れずに開催するのは困難であるとみられている。

 レース主催者はF1をはじめ、シンガポール政府や関係団体と協議を行っており、レース開催に向けて「別の可能性を検討している」と明かした。しかし、広報担当者は、「シンガポールGPは市街地コースで行われるため、無観客でレースを実施するのは現実的でない」とも付け加えた。

 フェラーリ(Ferrari)のセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)が優勝した昨季のシンガポールGPは、3日間で計約26万8000人の観客を集めており、海外からの割合が多くを占めていた。(c)AFP