【5月10日 AFP】韓国の首都ソウルは9日、新型コロナウイルス流行の第2波を懸念し、市内のすべてのバーやクラブに営業禁止を命じた。ソウルでは新たに集団感染が発生しており、文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領は国民に引き続き警戒を呼び掛けている。

 韓国の新型ウイルス抑制策は世界的なモデルとして評価されてきたが、ここへ来てソウルの繁華街・梨泰院(Itaewon)で新たな集団感染が確認され、ソウル市長がバーやクラブに営業禁止を命じた。

 先週末、梨泰院で計5店のバーやクラブを訪れた男性(29)が新型ウイルス検査で陽性と判明。この男性に関連して20人以上の感染が確認されている。

 また韓国疾病予防管理局(KCDC)によると、9日に報告された新規感染者18人のうち17人が梨泰院での集団感染に関連していたという。

 男性が訪れた5店に出入りしていた人は合わせて約7200人に上ると推定され、保健当局はさらなる感染者の増加を警告している。

 韓国では6日に政府がソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)の規制を緩和し、徐々に日常の生活を取り戻しているところだった。朴元淳(パク・ウォンスン、Park Won-soon)ソウル市長は「油断が感染拡大を招き得る」とし、バーやクラブの営業禁止令の期限は未定だと述べた。(c)AFP