【5月10日 AFP】世界の関心が新型コロナウイルスに集まる中であまり注目されていないが、ブラジルのアマゾン(Amazon)熱帯雨林の森林破壊は今年も加速しており、昨年の記録的な森林破壊が繰り返されるか、それ以上に深刻な状況となる恐れがある。

 人工衛星の画像を用いて森林破壊を追跡調査しているブラジルの国立宇宙研究所(INPE)が8日に発表したデータによると、今年1~4月のアマゾンの森林破壊面積は計1202平方キロ。前年同期比55%増となり、2015年8月に月例調査を開始して以来、この時期としては過去最高を記録した。1202平方キロは、米ニューヨーク市マンハッタン(Manhattan)の面積の20倍超に相当する。

 今回の調査結果は、ブラジルのジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)政権下のアマゾン保護の取り組みに再び疑問を投げかけている。極右のボルソナロ氏は気候変動に懐疑的で、アマゾンでの農鉱業開発を提唱している。(c)AFP/Joshua Howat Berger