【5月9日 AFP】(写真追加)香港で8日、新型コロナウイルス感染拡大防止のためのソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)措置が緩和され、バーやスポーツジム、美容院や映画館などが営業を再開した。

 8日朝、香港のスポーツジムの前では、列をつくった利用者の体温を測定する従業員の姿が見られた。

 香港は4月初め、主に新型コロナウイルス感染が急速に拡大した欧州と北米から戻った住民による感染流行の第2波に見舞われ、大半の娯楽施設が閉鎖された。

 しかし、香港の保健当局は効率的な検査、感染者の追跡、治療によって素晴らしい成果を挙げ、これまでに香港で感染が確認された人は1000人余り、死者は4人にとどまっている。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の新規患者数は直近の18日間連続で1桁で、うち11日はゼロだった。新規感染者はすべて海外から香港に戻ってきた人で、全員が速やかに隔離された。

 新型コロナウイルスを警戒して、一部の制限は今後も続く。バーは受け入れる客の人数の上限を定員の半分とし、テーブル間の間隔を1.5メートル空けることを条件に営業が認められる。

 4週間ぶりに客を迎え入れたバーのマネジャー、ニキータさんはAFPに対し、「先月うちは多額の金を失った。それでも、また店を開けられてとてもハッピーだ」と話した。

 公共の場に集まる人数の上限は4人から8人に緩和され、飲食店には8人までのグループの予約受け付けを認める。

 スポーツジム、映画館、美容院は適切なソーシャル・ディスタンシングの確保、体温測定と手指消毒剤の使用が義務付けられる。

 一方で音楽の生演奏とダンスは引き続き禁止される。また保健当局が「高リスク」と見なしているナイトクラブやカラオケの営業停止も続く。(c)AFP/Celia CAZALE