コロナ軽視のタンザニア政府、検査担う研究所長らを停職に 大統領の非難受け
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【5月5日 AFP】タンザニア政府は4日、新型コロナウイルスの検査を担当する国立研究所の所長と幹部1人に停職処分を科したと発表した。同国のジョン・マグフリ(John Magufuli)大統領は、この研究所が規則違反を繰り返していたと非難していた。
保健省によると、ウミー・ムワリム(Ummy Mwalimu)保健相が2人の停職処分を命じ、この研究所の検査システムを調査する専門家9人から成る委員会を設置したという。
これに先立ち、新型コロナウイルスによる影響を一貫して軽視してきたマグフリ大統領は3日、この研究所で動物や果物、自動車燃料をひそかに検査したところ、パパイアとウズラ、ヤギから陽性反応が出たと発言。研究所の装置と技師の信頼性にも疑いの目を向け、新型コロナウイルスの流行に関する公式データも疑問視していた。
そして、研究所で「汚いゲーム」が行われていると疑うマグフリ大統領は、当局に研究所の調査を要求。
国営の「TBC」が生放送した演説でマグフリ大統領は、「(研究所の)装置や人々が信用を落とすようなことをしている可能性があり、それは時に妨害行為となり得る」とスワヒリ語で語った。
タンザニアは、大規模な新型コロナウイルス対策を実施していないアフリカでも数少ない国の一つ。
野党は政府が情報を隠蔽(いんぺい)し、新型コロナウイルス感染症を深刻に受け止めていないと非難している。(c)AFP