【5月3日 AFP】国際統括団体ワールドラグビー(World Rugby)の会長選が2日に行われ、元イングランド代表主将のビル・ボーモント(Bill Beaumont)会長が再選を果たしたものの、大きな決断を下す「勇気」を求めるプレッシャーが早速かかっている。

 68歳のボーモント会長はラグビーの門戸開放を公約に掲げ、協会の近代化を目指した45歳の元アルゼンチン代表主将、アグスティン・ピチョット(Agustin Pichot)副会長を破った。得票数は全51票中28票だった。

 ピチョット氏を推していたニュージーランドラグビー協会(NZR)は、ボーモント会長の再選を一通り祝福した後、会長にはグローバルな責任があるとくぎを刺した。

 NZRのブラント・インペイ(Brent Impey)会長は「ガス(ピチョット氏)は力強い選挙戦を展開し、節度ある形で最大限の努力を行った。それこそ彼に求められていたものであり、われわれは彼を誇りに思う」と話した。

「ワールドラグビーでは、一定度のガバナンス改革が今も先延ばしになっている。ラグビーの存続と、一部の限られた連盟や地域のためではない、グローバルな成功に必要な決断をする勇気が見られればうれしい」

 ボーモント会長は、ワールドラグビーのトップとしての職務を続けられて光栄だと話し、「イングランドラグビー協会(RFU)と地域の仲間、世界のラグビーファミリー、そしてもちろん全面的なサポートをしてくれた家族に感謝したい」とコメントした。

 会長の新たな任期は4年間で、副会長にはフランス・ラグビー連盟(FFR)のベルナール・ラポルト(Bernard Laporte)会長が就く。

 一方、2016年から副会長を務め、SNSで「#GlobalGame」のハッシュタグを使って選挙戦を展開したピチョット氏は、再挑戦の可能性を示唆し「今回はダメだったが、サポートしてくれたみなさんに心から感謝する。#GlobalGame」とツイッター(Twitter)に書き込んだ。(c)AFP