【5月2日 AFP】サッカーイングランド代表のスター選手であるキーラン・トリッピアー(Kieran Trippier)が、同国プレミアリーグのトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)からスペイン1部リーグのアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)に移籍した2019年7月に賭博に関与したとして、母国のサッカー協会(FA)に規則違反を問われた。

 2018年のW杯ロシア大会(2018 World Cup)でイングランド代表としてベスト4入りを経験した29歳のトリッピアーは、昨季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)でトッテナムの決勝進出に貢献した後、2000万ユーロ(約24億円)と伝えられた移籍金でスペインに戦いの場を移した。

 FAは規則の概要を示したコメント文を発表し、「キーラン・トリッピアーはFAの賭博規則に違反した不正行為が疑われている」と述べた。同選手の異議申し立て期限は5月18日となっている。

 一方、トリッピアーはコメント文でこれからも調査に全面協力していく意向を示し、「この数か月間、自発的にFAの調査に全面協力してきた。そしてこれからもそうしていく」とすると、「プロのサッカー選手として、自分はサッカーに関連した賭博行為をしたり、賭け事で他人から金銭的利益を得たりしたことは一度もないと証明したい」と強調した。

 アトレティコもトリッピアーの潔白を主張している。クラブの情報筋は、「当該選手は、自分は何も悪いことはしていないので冷静だと伝えてきた」「彼がこのようなことに関与したと誰かが仕組もうとした。本人にとってはばからしいことに思える」「できるだけ早期の解決に向けて、彼は全面的に協力していく所存であり、じきにはっきりすると確信している」と話した。

 違反が認められれば、トリッピアーは長期の出場停止処分に直面する可能性がある。(c)AFP