【5月2日 AFP】イタリアのジュセッペ・コンテ(Giuseppe Conte)首相は1日、国民が経験している経済的苦境について謝罪するとともに、封鎖措置の緩和後には明るい未来が待ち受けていると約束した。

 イタリアは4日、新型コロナウイルス流行のため世界最長にわたり続く封鎖措置の緩和を開始する予定で、2か月間の封じ込め措置が流行の第2波回避に十分だったのかが試されることになる。

 公式統計によると、イタリアの新型ウイルスによる死者は計2万8236人に達しており、国別では米国に次ぎ世界で2番目に多い。一方、感染拡大ペースは3月初旬の水準まで減少した。

 コンテ氏は、経済的に困窮する世帯と企業向けの支援金500億ユーロ(約5兆9000億円)について、政府の支払いが遅れていると認めた。

 コンテ氏はフェイスブック(Facebook)への投稿で「これまでに支払いの一部で遅延があり、今も続いている」と表明。「私が政府を代表して謝罪するとともに、支払いと融資ができるだけ早期に完了するよう引き続き強く求めていくことを確約する」と述べた。

 イタリア政府は同国経済が今年8%程度縮小するとみており、この縮小幅は国際通貨基金(IMF)の見通しの9.1%よりもやや少ない。だがコンテ氏は先月30日、新型ウイルスの感染が再び拡大し、追加の封鎖措置が必要となった場合には、経済の縮小幅が10%に達する恐れもあると警告した。(c)AFP/Dmitry ZAKS