【4月30日 AFP】イタリアのビンチェンツォ・スパダフォーラ(Vincenzo Spadafora)スポーツ相は29日、同国もフランスやオランダに続き、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)によって中断されているサッカーを含む各競技のシーズンを打ち切らねばならないかもしれないと警告した。

 これに対し、同国サッカー連盟(FIGC)のガブリエレ・グラビーナ(Gabriele Gravina)会長は、そのような決定は「イタリアサッカーの死」を意味すると警鐘を鳴らしている。

 スパダフォーラ・スポーツ相は、テレビ局La7に「セリエA再開の道はますます狭まっていると理解している。もし私がクラブの会長であれば、8月末に開幕する来季を安全な形で再開するための準備を特に考えるだろう」とコメントした。

「きのうのフランスのように他の国々が決定を下したことで、イタリアもそれに従うことになるかもしれない。そうなれば、それは欧州の流れになる」

 仏のエドゥアール・フィリップ(Edouard Philippe)首相は28日、プロサッカーやラグビー、他のスポーツは夏の終わりまで再開できないと述べていたが、同国スポーツ省はAFPの取材に、無観客であれば8月なら試合を行うことが可能だと述べていた。

 また、オランダサッカー協会(KNVB)は前週、今シーズンの打ち切りを宣言している。

 5月1日にセリエAクラブによる緊急総会が行われるのを前に、スパダフォーラ・スポーツ相は「レガ・セリエA(Lega Serie A)の次の会議ではサプライズがあるかもしれないと思う」と続けた。

「今季を中断し、来季を最も良い形で迎えるための準備をすることを大半のクラブがわれわれに求めるかもしれない」

 FIGCのグラビーナ会長はこれを受け、「大会の終了には決して同意できない」と警告し、それは「イタリアサッカーの死」であると続けた。

「選手や監督、スタッフ、従業員の健康に関する客観的な条件を除いては、完全な打ち切りへの同意を拒否する。だが、誰かは私にはっきりと伝え、私が前進するのを止めなければならない」 (c)AFP