ドイツの極右政党、ファシストを自称の報道官を停職処分
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【4月27日 AFP】ドイツの極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は26日、党の報道官を長く務めるクリスチャン・リュート(Christian Lueth)氏(43)を停職処分にしたと発表した。報道によるとリュート氏は「ファシスト」を自称し、祖父がアーリア人の血を引いているなどと繰り返し述べていた。
週刊紙ツァイト(Die Zeit)は、内部調査を受けてAfDの指導者アレクサンダー・ガウラント(Alexander Gauland)氏がリュート氏の職を解くよう求めた、と報じている。AfDの議員団広報担当もAFPの取材に対し、「リュート氏は停職処分を受けた」と認めた。
ツァイトによると、リュート氏の祖父は第2次世界大戦(World War II)中に潜水艦の司令官を務め、ナチス・ドイツ(Nazi)の指導者アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)から鉄十字章を授与されたという。
またニュース週刊誌シュピーゲル(Der Spiegel)によると、リュート氏はAfD党員ではない女性とのオンラインチャットで物議を醸す発言をしていたとみられ、2人の会話のスクリーンショットがしばらくインターネット上に出回っていた。
AfDは難民受け入れ反対を主張しているほか、ナチスの戦争犯罪を記憶に残そうとする動きに強く反対しており、非難の的となっている。
ガウラント氏は過去に、ドイツの歴史においてナチスの独裁政治は「鳥のふん」程度のものだと述べている。(c)AFP