【4月27日 AFP】イングランド・プレミアリーグのエバートン(Everton)に所属するモイゼ・ケアン(Moise Kean)が、新型コロナウイルスの感染が広がる中で、ソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)を求める政府の要請を無視してホームパーティーを主催していたと報じられ、クラブは「あぜんとした」と話している。

 英大衆紙デーリー・ミラー(Daily Mirror)は、20歳のケアンが主催したパーティーを自分で撮影したと報道。ケアンがスナップチャット(Snapchat)のプライベートグループに送った動画には、複数の女性がいかがわしい踊りを踊っている様子が映っており、ある写真には「検疫済み」の説明文が付いていたという。

 英国では国内の死者数が2万人を超えたことが発表された。それと同じ日にこうした報道が出たことに対して、エバートンは具体的な選手名は挙げず、遺憾の意を表している。

「ファーストチームの一人が新型ウイルス危機に関する政府の指示とクラブの方針を無視したことを知り、あぜんとした」「非常に残念であり、まったく受け入れられない行動である点は明確にしたい」

 クラブによれば、所属する全てのスタッフに対し、運動は1日1回、交流していいのは同じ家に住んでいる人だけといった政府の指針を伝えてあるという。

 ケアンは昨年夏、イタリア・セリエAのユベントス(Juventus)から2400万ポンド(約32億円)でエバートンに加入した。

 プレミアリーグでは他にも政府の指針を守らない選手が相次いでおり、マンチェスター・シティ(Manchester City)のカイル・ウォーカー(Kyle Walker)もコールガール2人を呼んでパーティーを催した。

 トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)のセルジュ・オリエ(Serge Aurier)とムサ・シッソコ(Moussa Sissoko)は、制限を無視して一緒に練習したことを謝罪し、同クラブのジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督も公園でタンギ・エンドンベレ(Tanguy Ndombele)をマンツーマン指導しているところをカメラに捉えられ、「指示にそぐわない行動を取った」ことを認めた。(c)AFP