【4月26日 AFP】ドイツの首都ベルリンで25日、新型コロナウイルス感染拡大防止の外出制限に反対する抗議デモが行われ、規則に違反したとして多数の参加者が逮捕された。このデモはベルリンで毎週恒例となりつつあり、今回は極左活動家らを中心に、右派支持者やその他のグループのメンバーら約1000人が参加した。

 デモ隊が向かっていたローザルクセンブルク広場(Rosa Luxemburg Square)周辺に警察が障害物を置いたため、デモ参加者らは付近の道路沿いに集まった。

 警察はツイッター(Twitter)の投稿で、抗議デモが新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための規則に従っていないとして、参加者らに解散するよう求めた。

 ベルリンでは非常事態宣言で20人を超える集会が禁止されているため、このデモは無許可での開催となった。

 ドイツでは他国と同様、外出制限措置に対する国民の不満が徐々に高まっている。しかし、アンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相は、今も高い支持を得ている。

 メルケル首相のコロナ危機対応には、称賛の声が上がっている。同国における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による死者数はAFPの集計で約5500人。2万人以上の死者を出したイタリアやスペイン、フランスや英国よりもはるかに少ない状態を維持している。

 外出制限措置への抗議行動は極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が主導。AfDは新型ウイルスによるリスクを誇張していると政府を批判し、直ちにすべての経済活動を再開させるよう求めている。(c)AFP