【4月17日 AFP】新型コロナウイルスの感染拡大を受け全米各州で施行されている外出禁止令をめぐり、一部の市民がいら立ちを示し、抗議デモが相次いでいる。一方、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は16日、経済活動の再開へ向けた外出制限の緩和指針を発表した。

 複数の州では今週、ロックダウン(都市封鎖)措置に対する抗議デモが各所で行われた。

 ミシガン州の州都ランシング(Lansing)には、民主党のグレッチェン・ウィットマー(Gretchen Whitmer)州知事が発令した厳しい外出制限に反発する約3000人が集結した。デモの参加者の一部は武器を携帯していた。

「グリッドロック作戦(Operation Gridlock)」と名付けられたこの抗議デモを主催したのは、「過度な隔離措置に反対するミシガン市民(Michiganers Against Excessive Quarantine)」と名乗る、複数の右派組織からなるグループ。デモ隊は「私たちは働きたい」「ロックダウンを解除しろ」といった標語を掲げ、ウィットマー氏をナチス・ドイツ(Nazi)の独裁者アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)になぞらえた参加者もいた。

 また多くの参加者がトランプ氏への支持を示すために、「アメリカを再び偉大に(Make America Great Again)」という前回大統領選での同氏のスローガンが書かれた共和党カラーの赤い帽子をかぶり、今年行われる次期大統領選のための「トランプ2020(Trump 2020)」と書かれた旗を振っていた。この抗議行動によって、ミシガン州議事堂の周囲では大規模な渋滞が起こった。

 ウィットマー州知事は先月24日に外出禁止令を施行し、その後、それを4月30日まで延長した。州知事はこれまでに、外出禁止令は憲法で定められた権利を侵害するものだとして、少なくとも2件の訴訟を起こされている。

 一方、大方の市民らはウィットマー州知事の新型ウイルス対策を好意的に評価している。(c)AFP/Jeff Kowalsky with Chris Lefkow in Washington