【4月24日 AFP】イスラム教の断食月「ラマダン(Ramadan)」が24日、始まった。世界中で新型コロナウイルス対策の封鎖措置が講じられる中、家族の集まりや集団礼拝が禁じられている国もあるなど、異例のラマダンとなった。

 モスク(イスラム礼拝所)を訪れての礼拝に加え、1か月続くラマダンで最も重要とされる、日没後に取るその日最初の食事「イフタール」のために親族や友人らと集まることも、多くの場所で禁じられている。

 しかし10万人近いイスラム教徒が暮らすアジアの一部のイスラム教指導者の間では、新型ウイルス感染拡大の懸念を軽視する姿勢も見られる。

 保守的なインドネシア・アチェ(Aceh)州の有力なイスラム教団体は、政府の外出禁止令に公然と反発。バングラデシュでも、モスクへ行く人数を制限しようとする動きを聖職者らが阻止している。

 アジアではここ数週間、宗教行事に絡む感染拡大が相次いで発覚し、大規模な宗教集会の危険性が露呈している。

  映像序盤はサウジアラビアのイスラム教の聖地メッカ(Mecca)にある、人影の消えたカーバ(Kaaba)神殿、上空から24日撮影。中盤はインドネシア・バンダアチェ(Banda Aceh)で「ラマダン」の開始を祝う礼拝を行う信徒ら、23日撮影。終盤はボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボで「ラマダン」の開始を告げるため打ち上げられた花火、23日撮影。(c)AFP/Haeril HALIM