【4月22日 AFP】長崎市の港に停泊中のイタリアのクルーズ船内で、乗員少なくとも34人が新型コロナウイルスの検査で陽性反応を示した。地元当局などが22日に発表した。

 クルーズ船「コスタ・アトランチカ(Costa Atlantica)」は1月、修繕作業のため長崎に着港。菅義偉(Yoshihide Suga)官房長官によると、乗員数は約600人だという。

 同船の運航会社が地元当局に対し、新型コロナウイルスの感染疑い例の検査を求め、支援を要請した。

 20日には、最初に船内で検査を実施した4人のうち1人の感染を確認。追加で乗員57人の検査を行い、22日までに計34人の感染が確認された。

 地元自治体関係者らの話では、これまでのところ船内に重症者はいないとみられている。

 長崎県の中村法道(Hodo Nakamura)知事によると、感染者らとそれ以外の乗員も船内に残っており、運航会社からは、乗員らが船内で自己隔離しているとの報告を受けたという。

 ただここ数週間に、同船から自宅に戻った乗員や、新たに乗船した人もおり、同船から長崎市内へ人の移動はあったと考えられている。

 日本は集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス(Diamond Princess)」に対応したばかり。その際当局は、大きな批判にさらされながらも、感染を抑えられるとして船内隔離を実施。最終的に700人超が感染し、13人が亡くなった。(c)AFP