所持金なくなり…インド警察、洞窟で生活の外国人観光客らを隔離下に
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【4月21日 AFP】インド警察は19日、新型コロナウイルスが世界的に大流行する中、所持金を使い果たして洞窟で生活していた外国人観光客6人を、アシュラム(ヨガ道場)で隔離観察していると明らかにした。このアシュラムは英ロックバンド、ビートルズ(The Beatles)が滞在したことで有名になった北部リシケシ(Rishikesh)近郊にある。
警察によると、男性4人、女性2人の計6人の国籍はフランス、米国、ウクライナ、トルコ、ネパールで、北部ウッタラカンド(Uttarakhand)州リシケシ近郊にある洞窟で3月24日から生活していた。
6人に新型コロナウイルス感染症の症状は出ていないが、14日間の隔離観察を行うため、スワグ・アシュラム(Swarg Ashram)に移送された。
警察によると6人は、ロックダウン(都市封鎖)が始まる前はホテルに滞在していたが、所持金を使い果たした後は洞窟に移ったという。
また、食料や生活必需品を買う現金はいくらか残しており、ネパール人観光客の男性がその他の観光客たちの買い物を手伝っていたという。
インドでは3月末以降、全国規模の都市封鎖が実施されており、人々は食料品や医薬品の購入といった必要不可欠な外出以外は認められていない。
ウッタラカンド州の観光当局によると、リシケシには約700人の外国人観光客が残っており、インド政府は外国人観光客を支援するためのウェブサイト「Stranded in India」を開設した。
リシケシは、ビートルズのメンバー4人が1968年、熱狂的なファンから逃れ、インド文化に浸り、精神的な悟りを求めて訪れたことで知られている。(c)AFP