【4月21日 AFP】米小売り・IT大手アマゾン・ドットコム(Amazon.com)の倉庫で働く作業員ら300人以上が、職場の新型コロナウイルス対策の拡充と労働環境の改善を求め、21日にストライキに入る予定であることが分かった。

 労働組合などの連合組織「アテナ(Athena)」が20日、明らかにした。アテナはアマゾンの倉庫130か所で新型コロナウイルスの感染者が出たと指摘し、一部の倉庫では30人以上の集団感染が起きたと主張しており、「従業員は何週間も安全性に欠ける労働環境について警鐘を鳴らしてきた」と訴えている。

 また、同社のプログラマーやシステムエンジニアも24日、オンライン上でストライキを行う予定だ。

 アマゾンはパンデミック(世界的な大流行)当初から従業員を十分に保護していないと批判されており、また、抗議運動を主導した複数の従業員を解雇したとして非難を浴びている。

 ミシガン州ロミュラス(Romulus)の発送センターで働くジェイレン・キャンプ(Jaylen Camp)さんは、アテナの声明の中で「私たちは毎日ありえない選択をしなければならない。安全ではない職場に行くか、世界的な不況の真っただ中で収入を失うかだ」と述べている。

 アマゾンは先々週、従業員にマスク数百万枚を配布し、米国と欧州のすべての事業所で体温検査を実施すると発表した。ただ、アテナによるとこうした措置については「現場で働く従業員から何度も疑問が呈されていた」という。(c)AFP