【4月19日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は18日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)について、中国に「故意の責任」がある場合、報いを受けるべきだと主張した。

 トランプ氏はホワイトハウス(White House)で記者会見を開き、「パンデミックが始まる前に、中国国内で食い止められた可能性もあったが、実際はそうならなかった」「そのせいで今や世界中が苦しんでいる」と述べた。

 新型コロナウイルスのパンデミックは昨年12月、中国の武漢(Wuhan)で始まり、世界全体での死者はこれまでに15万7000人を超えた。トランプ氏は中国がパンデミックの責任を取るべきかどうかを問われると、「故意の責任があるなら、もちろん報いを受けなければならない」「過失なら、過失は過失だ」「しかし中国に故意の責任がある場合、報いを受けるべきだ」と答えた。

 トランプ氏は、「パンデミックは過失で手に負えなくなったものか、それとも故意に引き起こされたものか? この二つの間には大きな違いがある」「いずれにせよ、中国はわれわれに介入させるべきだった。早い時期に受け入れを要請したところ、中国側は拒否した。介入は都合が悪いと気付き、困惑したのだろう」と述べた。

 さらに、「中国側は調査中だと説明した。その調査がどうなるか見極めるが、われわれも調査を行っている」と明言した。

 トランプ政権は新型ウイルスについて、コウモリの研究をしていた武漢の研究所から事故で拡散した可能性も排除しない姿勢を示している。中国外務省の趙立堅(Zhao Lijian)報道官は、米メディアの本件に関する報道を、「科学的根拠がない」として否定した。趙氏は以前、米軍が中国に新型ウイルスを持ち込んだ可能性があると主張していた。

 トランプ氏は、中国が人口10万人当たりの死者数をわずか0.33人と発表していることにも疑問を呈し、「この数字はあり得ない」「達成不可能な数字だ」と主張した。

 今回の記者会見で提示された表によると、人口10万人当たりの死者数は米国が11.24人、フランスが27.92人、スペインが42.81人となっている。(c)AFP