【4月19日 AFP】米国各地で18日、新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)に対する抗議デモが行われ、大勢が参加した。市民の間ではロックダウンによる経済への大打撃に対する怒りが高まっており、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領もこうした抗議デモを支持している。

 ニューハンプシャー州コンコード(Concord)では冷たい雨の中、推定400人が参加。同州は新型ウイルスの感染者が比較的少ないのでロックダウンの延長は不要だと訴えた。多くは徒歩だったが、車に乗ったまま参加する人もいた。また、軍服風の格好をして武装し、顔を隠した参加者もいた。

 デモ隊は、「数字はうそだ」「ニューハンプシャー州を解放せよ」といったスローガンが書かれたプラカードを手にしていた。

 テキサス州の州都オースティン(Austin)では、250人超が参加。極右の陰謀論者で、ウェブサイト「インフォウォーズ(InfoWars)」の設立者でもあるアレックス・ジョーンズ(Alex Jones)氏も、戦車風のトラックで参加した。

 しかし、推奨されているソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)を守る人は、ほとんどいなかった。

 メリーランド州アナポリス(Annapolis)にある植民地時代の州会議事堂前では、デモ隊は車内にとどまったまま「貧困も人を殺す」というメッセージが書かれたプラカードを掲げた。

 ニューハンプシャー州やテキサス州といった共和党優位の州でも抗議デモは行われたが、トランプ氏はいくつかの民主党優位の州で行われた抗議デモをツイッター(Twitter)で激励した。

 米国の新型ウイルスの感染者は18日時点で73万2000人超、死者は3万8600人超となっており、いずれも世界最多。米国人の大半がロックダウンの対象で、住民運動は制限され、不要不急の事業者は休業を命じられている。(c)AFP/Joseph Prezioso with Catherine Triomphe in New York