【4月16日 AFP】偽造パスポートを使用してパラグアイに入国した疑いで逮捕されたサッカー元ブラジル代表のロナウジーニョ(Ronaldinho)容疑者は、ロックダウン(都市封鎖)中の首都アスンシオンにある高級ホテルの一室での軟禁生活2週目を迎えているが、サッカーができる部屋が用意されるなど快適な日々を過ごしている。

 W杯日韓大会(2002 World Cup)優勝メンバーで40歳のロナウジーニョ容疑者と兄のロベルト・デ・アシス・モレイラ(Roberto de Assis Moreira)容疑者は、政府宮殿にほど近いホテルの1泊350ドル(約3万8000円)のスイートルーム2室を使用している。 

 ホテルの支配人を務めるエミリオ・ジェグロス(Emilio Yegros)氏は、「昨日、規定サイズのボール一つが彼のもとに届けられました。ボール技術を磨くことができるよう、横30メートル、縦15メートルの部屋を用意しました」と明かした。

「彼はいい人のようです。彼も彼の兄もいつもほほ笑んでいます」「ここでの初日から彼の顔は変わりました。到着したときは、緊張していてストレスを抱えていることが見てわかりました」

 スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)のスター選手だったロナウジーニョ容疑者は、ホテルのジムでトレーニングに励み、ボールを操る伝説的な技術に磨きをかけ、2019年に改装された6000平方メートルの建物の中を歩き回るなどして裁判を待つ日々を過ごしている。

 今回の大規模な汚職事件では、ロナウジーニョ容疑者を含め、これまでに16人の関与が判明している。ブラジルからパラグアイに入国する際に偽造パスポートを使用したとして先月6日に逮捕されたロナウジーニョ容疑者とアシス容疑者は、有罪が確定した場合、最大5年の懲役を科される可能性がある。

 逮捕後、警察本部の一室で30日間勾留されたロナウジーニョ容疑者とアシス容疑者は、今月上旬に裁判所に保釈が認められてホテルでの軟禁に切り替わった。

 パラグアイ政府の新型コロナウイルス対策のため、ロナウジーニョ容疑者は面会が禁じられている。同国ではこれまで161人が感染し、8人が死亡している。(c)AFP/Hugo OLAZAR