【4月15日 AFP】国連(UN)のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は14日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)をめぐり、「誤情報の危険なまん延」に警鐘を鳴らした。

 グテレス氏は声明とビデオメッセージの中で、「今こそ科学の出番であり、結束する時だ」「第2次世界大戦(World War II)以来最も困難な危機である致命的な新型コロナウイルスのパンデミックと世界が闘う中、新たなまん延が発生した。誤情報の危険なまん延だ」と述べた。

 グテレス氏は特定の国やメディアを名指しすることはなかったが、「健康に関する有害な助言や、いんちきな解決策が増殖している」「放送電波はうそで満ちている」「見当違いの陰謀論がインターネットに影響を及ぼしている」と述べた。

 さらに、「憎悪が急速に拡散し、人々や団体にレッテルを貼ったり、中傷したりしている」「世界はこの病気に対しても結束しなければならない」「(憎悪という病気に対する)ワクチンは信頼だ」と述べた上で、「科学を信頼しよう」と呼び掛けた。

 グテレス氏は記者や情報の正確性・妥当性を検証する人々を称賛するとともに、ソーシャルメディア各社に対し、「新型コロナウイルス感染症に関する憎悪と有害な主張の根絶を目指して」さらなる努力を重ねるよう求め、「団結して世の中のうそやくだらない言動を拒否しよう」「より健康的で、平等、公正な、立ち直りの速い世界をつくろう」と訴えた。(c)AFP