【4月15日 AFP】米大リーグ(MLB)のロブ・マンフレッド(Rob Manfred)コミッショナーが14日、新型コロナウイルスの影響で開幕が延期になっている新シーズンについて、市民の健康に被害が及ばないと確信するまで開幕することはないと話した。

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 FOXビジネスネットワーク(Fox Business Network)の番組に出演したマンフレッド・コミッショナーは、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)を受け、さまざまなシナリオを練り続けているが、不確定要素があまりにも多く、現段階では計画というよりは「アイデア」に近いと明かした。

「われわれが下した唯一の決断にして、現段階で持っているただ一つの現実的なプランは、市民の健康をめぐる状況が改善し、選手やスタッフ、ファンの安全を守りつつ、公衆衛生を悪化させない形で安心して試合を開催できるようになるまで、野球は戻らないということだ」

「現時点では、待つことが基本姿勢になる」「みなさんの予想通り、われわれもビジネスとして、今は緊急時のプラン作成に取り組んでいる。開幕のシナリオもさまざまに考えたが、やはり重要なのは衛生環境の改善だ」

 2020年のMLBは3月26日に開幕する予定だったが、世界の大半のスポーツのリーグ戦と同様、新型ウイルスの影響で休止状態に陥っている。

 その中で米スポーツ専門チャンネルESPNは14日、MLBの各チームが最大1万人の「大規模」抗体検査に参加する予定だと報じた。

 調査は米スタンフォード大学(Stanford University)などが共同で実施し、新型ウイルスが米国の大都市圏にどの程度拡散しているかを一層はっきりさせる狙いがある。必ずしもMLBの開幕時期を早めるものではないが、血液検査なので無症状で感染している人も割り出せるという。(c)AFP