【4月11日 AFP】イタリアのジュセッペ・コンテ(Giuseppe Conte)首相は10日、新型コロナウイルス対策として実施されているロックダウン(都市封鎖)を5月3日まで延長すると発表した。経済的打撃をもたらしているロックダウンに対し、産業界からは延長しないよう求める声が上がっていた。

 この発表に先立って公表された統計によると、イタリアの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による死者は570人増え、累計では世界最多の1万8849人となった。しかし、死者の増加率は数週間前から大きく低下した。

 報道によると、イタリアの国内総生産(GDP)の45%を占める地域の企業組合はコンテ氏に宛てた書簡で、封鎖措置が継続されれば賃金の支払いが滞る恐れがあると訴えていた。ただ、それらの地域の新型ウイルスによる死者数は国全体の80%を占めている。

 コンテ氏は、イタリアには感染者数のさらなる急増を許す余裕はないとし、未知の病に対しては細心の注意を払う必要があると説明。テレビ演説で、封鎖措置の3週間の延長は「困難だが必要な決断であり、その政治責任は全て私が負う」と述べた。(c)AFP/Dmitry ZAKS