【4月10日 AFP】紛争が続くイエメンで10日、同国初の新型コロナウイルス感染者が確認された。現地当局が明らかにした。国連(UN)はイエメンが世界最悪の人道危機に直面していると指摘しており、人道支援団体などは医療システムが破綻している同国で新型ウイルスが流行すれば壊滅的な影響が出ると警告している。

 イエメンの新型ウイルス緊急対策委員会がツイッター(Twitter)に投稿した内容によると、初の感染者が確認されたのはハドラマウト(Hadramout)県。

 国際的に認められているアブドラボ・マンスール・ハディ(Abedrabbo Mansour Hadi)暫定大統領の政府が設置した同委員会によると、感染者の容体は安定しており、現在治療が行われているという。

 イエメンではイスラム教シーア派(Shiite)系反政府武装組織フーシ派(Huthi)と同国政府を支持するサウジアラビア主導の連合軍との内戦により、過去5年で数万人の市民が死亡している。

 連合軍側は8日、新型コロナウイルス感染拡大の阻止を理由に2週間の停戦を発表した。(c)AFP