【4月10日 AFP】自転車ロードレースの元名選手アルベルト・コンタドール(Alberto Contador、スペイン)氏は9日、新型コロナウイルス対策の支援金を集めるため、2011年のジロ・デ・イタリア(Giro d’Italia 2011)とツール・ド・フランス(2011 Tour de France)で使用したバイクをオークションに出すと発表した。

 37歳のコンタドール氏は、ツイッター(Twitter)とインスタグラム(Instagram)に投稿した映像の中で、「この新型コロナウイルス感染症(COVID-19)との闘いは続くから、もっと尽力したいと思っていた。2011年のジロとツールで乗った、自分にとっては大切なこのバイクをオークションに出す。集まった支援金は赤十字に送られる。イーベイ(eBay)で出品中だ」とコメントした。

 2011年のジロでエトナ山(Mount Etna)がゴールの第9ステージを制し、総合首位に立ったコンタドール氏は、そのまま総合優勝を果たし、出場した三大ツールで6連勝をマークした。

 同年のツールでは前半戦で何度か落車。その後は素晴らしい走りを見せ、アルプ・デュエズ(Alpe d'Huez)がゴールとなる第19ステージでは、序盤にテレグラフ峠(Col de Telegraphe)で果敢なアタックを仕掛けたものの結果は伴わず、最終的には総合5位に終わった。

 同オフには、2010年のツール期間中の薬物検査で陽性反応を示したことが判明したため、2011年のジロとツールの結果は無効となった。

 コンタドールは「エトナ山を登り、テレグラフ峠でアタックを仕掛けたバイクだ」と続けた。

 このバイクはスペイン版のイーベイに開始価格2500ユーロ(約29万6000円)で出品され、グリニッジ標準時(GMT)9日正午(日本時間同日午後9時、以下同じ)時点でおよそ1万3500ユーロ(約160万円)の値がついている。出品期間は、同15日の午前10時前(同日午後7時前)までとなっている。

 後に失格になったレースを除くと、コンタドール氏はブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana)を3度、ツールとジロをそれぞれ2度ずつ制覇。三大ツールをすべて制した7人のうちの一人で、2017年に現役を引退している。(c)AFP