【4月8日 AFP】新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府が東京をはじめとする7都府県に緊急事態宣言を発令する中、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(Tokyo Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games)は7日、延期になった東京五輪の聖火の展示を中止すると発表した。

【写真】東京五輪の聖火展示、仙台駅に列

 聖火は前週から福島県で展示されていたが、新型コロナウイルス感染者が増加する中、組織委は展示の取りやめを決めた。

 ギリシャで採火された聖火は3月20日に日本に到着。聖火リレーは6日後から始まり、開会式は7月24日に行われる予定だった。

 しかし、パンデミック(世界的な大流行)の加速は戦時中以外では初となる五輪の延期をもたらし、東京大会の開会式は2021年7月23日に先延ばしになった。

 五輪の精神を日本でともし続けるため、組織委は聖火をランタンの中で保管し、リレーの出発地となるはずだった福島県で展示することを決めていた。

 組織委の広報担当者は「当初は4月末までの一般公開を望んでいたが、最近の状況を踏まえ取りやめることに決めた」と語り、保管場所についてはコメントしなかった。公開再開は未定で、保管場所の周辺に人が集まることは避けたいと述べた。(c)AFP