【4月2日 AFP】欧州サッカー連盟(UEFA)は1日、各国リーグの再開に向けた措置として、6月に先延ばしになっていた代表戦を当面の間延期にすると発表した。

 UEFAは発表文の中で「この決定は欧州選手権(UEFA Euro 2020)のプレーオフや、女子欧州選手権(UEFA Women's Euro 2021)の予選を含む」「国際親善試合を含むUEFA主催のあらゆる試合は、今後の発表があるまで延期のままになる」と記した。

 この日は新型コロナウイルスの危機を前にした日程調整の協議の一環として、UEFAと55の加盟協会によるビデオ会議が行われ、今回の決定が下された。

 またUEFAは、クラブチームによる国内、欧州のすべての大会を6月30日までに完了させる決意を述べた。

 現時点ではいささかスケールの大きい試みに思われるが、UEFAが欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)やヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2019-20)、各国リーグ戦の全日程消化を目指す中、6月から予定されていた代表戦を取り除くことは、さらなる時間稼ぎにはなる。

 スペインサッカー連盟(RFEF)は「国内リーグを完了できるよう、(それぞれ2試合が予定されていた)6月の代表ウイークをリーグ戦に充てることで各連盟は同意した。今シーズンを終わらせることは、UEFAだけでなく各国連盟にとっても最優先事項」と発表している。

 6月30日の後もシーズンが続いた場合、解決策が見つからなければクラブは今季が完了する前に契約満了になる選手を失う恐れがある。

 UEFAのアレクサンデル・チェフェリン(Aleksander Ceferin)会長は前週末、イタリアの日刊紙レプブリカ(La Repubblica)に対し、サッカー界は「5月中旬か6月、あるいは6月の下旬に再開する可能性がある」が、その後の時期になれば「シーズンは失われるかもしれない」と話していた。(c)AFP/Andy SCOTT