【3月28日 AFP】イタリアは27日、新型コロナウイルスによる1日の死者数としては世界最悪となる1000人近くの死亡を発表した。一方で専門家らは、同国の流行が間もなくピークに達する可能性があるとの見方を示している。

 イタリアの累計感染者数は、新型ウイルスの感染が拡大し始めてから5週間ほどで8万6500人近くにまで増加し、米国に続き中国を上回った。

 イタリア市民保護局によると、死者数は969人増で合計9134人となった。ただし今回発表された死者数には、前日の集計に含めるべきだった50人が含まれている。

 一方、感染拡大の速度は減少傾向にあり、27日の感染者増加率は7.4%と、ここ数日間の8.0%前後から低下。イタリア国立衛生研究所(ISS)は慎重な姿勢を維持しつつも、封鎖措置が実を結ぶ日が近づいている可能性を示唆した。

 ISSのシルビオ・ブルサフェッロ(Silvio Brusaferro)所長は「はっきり言っておきたいが、(流行は)まだピークには達していない」とした上で、「速度が低下している兆しがあることから、ピークが近く、今後数日で達する可能性がある」と説明した。(c)AFP/Ella IDE