【3月26日 AFP】パーカ(フード付き防寒具)などで知られるカナダの高級衣料品ブランド「カナダグース(Canada Goose)」は25日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)で品薄となっているスクラブ(医療用ウエア)とガウン式患者衣の生産を始めると発表した。

 同社のパーカ製造施設のうちトロントとウィニペグ(Winnipeg)にある2か所で従業員約100人が医療着の生産に当たる。当面の生産目標は1万着で、来週から順次医療施設に寄付する。

 ダニ・ライス(Dani Reiss)最高経営責任者(CEO)は、「カナダ中の医療施設で、日々生命を危険にさらしながら新型ウイルスの最前線に立っている人たちがいる。彼らには助けが必要だ」「今こそわが社の生産リソースと能力を生かして社会全体の利益のために働く時だ」と述べた。

 カナダ政府は20日、全国の製造業者に、すでにマスクや人工呼吸器、手指消毒剤を製造しているなら増産を、そうでなければ医療用品製造に乗り出すよう要請。政府報道官がAFPに語ったところによると、24日の時点で1200社から支援の申し出があったという。(c)AFP