【3月24日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は23日、これまで批判してきた連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル(Jerome Powell)議長を称賛し、また為替市場でのドル高を「良い」と述べた。

 トランプ氏は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)に関して連日ホワイトハウス(White House)で行っている記者会見で、パウエル氏に電話をかけて「本当に良い仕事をした」と称賛したことを明らかにした。さらにパウエル氏について「まだ終わってはいない」「彼は放つべき矢を手にした」と述べた。

 FRBは先週、新型コロナウイルス流行への対応策を協議する2回目の緊急会合で、流動性を確保するための大胆な措置として事実上のゼロ金利政策に踏み切った。さらに23日には米国債などの資産を無制限に買い入れると発表。紙幣の増刷に匹敵する量的金融緩和措置となる。

 トランプ氏はドル高を称賛する一方で、そのために「貿易はより厳しくなる」と認め、「米ドルはこれまで他の通貨に比べて強い立場を保ってきたが、貿易を難しくもしてきた」「しかしドル高であることはなんとなくいい気がする」と述べた。通常、米国の大統領が為替相場について発言することはまれ。(c)AFP