【3月24日 AFP】米上院の民主党は23日、混乱している米経済の救済策に再び反対した。新型コロナウイルスの猛威に苦しむ国民と苦境に陥った企業を保護するための約2兆ドル(約222兆円)の経済救済策をめぐり、与野党の激しい対立が浮き彫りになっている。

 民主党は、共和党主導のこの法案について、労働者の保護より大企業を優先していると指摘。機器が極めて不足している医療システムの支援や、病院に対するマスク、防護服、集中治療用ベッド、人工呼吸器など重要な救急医療用品の支援も残念ながら不十分だと述べている。

 共和党、民主党、ドナルド・トランプ(Donald Trump)政権の間で集中協議が行われてきたが、上院の採決は賛成49、反対46。可決に必要な60票を大きく下回った。

 民主党のチャック・シューマー(Chuck Schumer)上院院内総務は、スティーブン・ムニューシン(Steven Mnuchin)財務長官との協議を含め、話し合いが続いていると強調し、実現可能な妥協案に向けて双方が少しずつ歩み寄っていると述べた。(c)AFP/Michael Mathes