【3月22日 AFP】ドイツの検察当局は21日、西部ケルン(Cologne)とフランクフルト(Frankfurt)間の高速鉄道の線路のボルトを緩めた疑いで、警察が51歳のドイツ人の男を逮捕したと明らかにした。

 男は高速鉄道「インターシティー・エクスプレス(ICE)」の橋に敷設された線路、約80メートルにわたってボルトを外した疑いが濃厚で、殺人未遂の容疑が持たれている。捜査当局は犯行の動機を調べている。

 橋はフランクフルト近郊のニーダーンハウゼン(Niedernhausen)のそばに位置し、ICEの運転士が早朝に横断した際に普段と何かが違うことに気づいた。20日の警察発表によると、異常が確認される前に数本の列車がその箇所を通過していたが車両や乗客への被害はなかったという。警察は20日「襲撃未遂の可能性」を排除できないとしていた。ドイツ鉄道(DB)は「破壊工作」との見解を示していた。

 ニュース週刊誌シュピーゲル(Der Spiegel)のウェブサイトは、ボルトが緩められた箇所の線路が通常より約5センチ浮き上がっていたと伝えた。これが原因で後続列車が脱線し、橋から転落していた可能性もあったという。(c)AFP