■14日間の隔離生活のルール

 趙さんの自宅のある威寧路(Weining Road)の居住区に着くと、住民委員会の人が入り口で待っていた。居住区に入る際に、居住区の微信(ウィーチャット、WeChat)グループに登録し、隔離期間中の連絡・買い物など日常的対応ツールとして使うよう説明を受けた。この時点で、再度、関連情報を記入し、体温を測った。

 趙さんが自宅に入ったのは午後7時50分だった。飛行機が浦東空港に着陸してから自宅に到着するまで計4時間かかり、車を2回乗り換え、体温を3回測った。

 自宅に戻ると、住民委員会はその後に実施される14日間の隔離生活について、以下のルールを説明した。

・部屋を離れてはならない。医師あるいは検査員が毎日2回、自宅の玄関口に来て体温の測定を行う。外出した場合は、自宅を出て集中隔離施設に入らなければならない。

・生活必需品は、2か所の指定スーパーが商品を自宅の玄関口まで配達する。ネット上で注文し、隔離中のルールにより自宅まで配達することを明記すること。居住区の管理会社は、このスーパー2社のみ居住区内の配達を許可する。

・隔離期間中、生活必需品を除き、その他の物品をネットで購入することを勧めない。指定スーパー2社以外の宅配会社は、居住区の入り口の荷物棚までしか配達ができないためで、そこから自宅の玄関までは、ボランティアに頼らざるを得ない。

 上海に戻る前に、趙さんは14日間の隔離を受ける準備をしていた。趙さんは「自宅で隔離を受けることは居住者の義務であり、まぐれによる幸運を期待してはいけない」と語っている。(c)東方新報/AFPBB News