【3月20日 AFP】新型コロナウイルス感染症の拡大という緊急事態に対し、各国政府は封じ込めのために厳格な措置を講じており、世界中の企業が生産と需要の急落に直面している。

 一時帰休や経費削減、配当停止など、企業の対応をまとめた。

■操業停止

 各分野の大企業、特に自動車業界は生産を減らしたり、停止したりしている。

 米自動車大手3社(ビッグスリー)のゼネラル・モーターズ(GM)、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)、フォード・モーター(Ford Motor)は今月末まで、北米全土における操業を一時停止する。

 日産自動車(Nissan Motor)は、同社の欧州最大の工場であり、約7000人が働く英イングランド北東部サンダーランド(Sunderland)の操業を停止している。さらにスペインとインドネシアにある工場も閉鎖した。

 またプジョー(Peugeot)を傘下に持つ仏PSAグループは、欧州の全生産拠点を閉鎖した。PSAとの経営統合過程にあるフィアット・クライスラー・オートモービルズも、欧州施設の大半を閉鎖する意向だ。フォードも欧州全施設の操業停止に踏み切っている。

 ドイツのフォルクスワーゲン(VW)は、欧州のほとんどの工場を2~3週間の予定で閉鎖している。また独BMWは18日、欧州および南アフリカの工場を1か月閉鎖すると発表した。

 仏ルノー(Renault)もフランス、スペイン、スロベニア、ルーマニア、ポルトガル、モロッコの各工場の操業を一時停止している。さらに仏タイヤ大手ミシュラン(Michelin)はスペイン、フランス、イタリアの工場を少なくとも1週間の予定で停止している。

 欧州航空機大手エアバス(Airbus)は、フランスとスペインの工場を4日間停止すると発表した。

 仏高級ブランド「ケリング(Kering)」傘下のグッチ(Gucci)は自社の全拠点を今月20日まで、エルメス(Hermes)は今月末まで閉鎖するとしている。