【3月20日 AFP】(写真追加)エチオピアでは、過去6日間に日本人3人と英外交官1人、エチオピア人2人の計6人の新型ウイルスへの感染が確認され、外国人嫌悪の風潮が高まっているとの報告が寄せられている。これを受けてエチオピアのアビー・アハメド(Abiy Ahmed)首相は19日、特定の国籍の人々を差別しないよう呼び掛けた。

 在エチオピア米大使館は18日、外国人が新型ウイルスを持ち込んだとみなされて暴言を吐かれたり、暴力を振るわれたりしたとの報告が多数寄せられていると明らかにした。同大使館は危険情報の中で、「外国人が石で攻撃されたり、交通機関の利用を拒否されたり、つばを吐きかけられたり、徒歩で追い掛けられたり、新型コロナウイルスに感染していると非難されたりといったこと」を示す報告があると明らかにした。

 2019年にノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞したアビー首相は、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する啓発運動が全国で続けられているが、新型ウイルスがどこかの国や国籍とは無関係だと知ることは重要だ」と述べた。

 さらに、「誰もが等しく危険にさらされている。予防活動が人間性や思いやりを妨げるものである必要はない。地球社会として、われわれは互いに守り合うものだ。恐怖に人間性を奪われないように」と述べた。(c)AFP