【3月20日 AFP】ドイツ・ブンデスリーガ1部のバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)は19日、新型コロナウイルス対策で不要な移動を避けると同時にチームの連携を維持するため、クラブ本部から配信される映像でチームとしてオンラインで練習する「サイバートレーニング」を行った。

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 バイエルンのハンジ・フリック(Hansi Flick)監督は、「われわれはポジティブな方法で状況に対応するよう努力しなければならない」とコメント。「きのう(19日)は初めてチームを遠隔で指導する『サイバートレーニング』を行った。モチベーションは高く、皆とてもうまくやっていた」

 バイエルン(Bavaria)州では現時点で外出禁止令は出ていないが、リーグ首位を走るバイエルンは保健当局の指導を最大限尊重するため、選手を自宅待機とする決断を下した。

 フィットネスコーチのホルガー・ブロイヒ(Holger Broich)氏は、「選手はフィットネスを記録する時計をつけている。なのでわれわれはモニター越しに心拍数をはじめとした各選手の必要なすべてのデータを得ることができる」と話す。

 また、フリック監督は、選手と定期的に連絡を取り合うことがトレーニングと同様に不可欠だと考えている。サイバートレーニングでは、選手はタブレット越しに指揮官が出した指示に従うことができる。フリック監督は、「毎日お互いに連絡を取り合うことが重要だ。トレーニングにはすべてのグループが参加する」と話した。

 コーチ陣は基礎的持久力に焦点を当てたものから、強度の高いインターバルトレーニングや筋力トレーニングまで75分から90分のプログラムを組んでいるという。ブロイヒ氏は、「バーチャルのつながりだけなのに、ポジティブなグループの雰囲気が形成されたことがうれしかった」と話した。

「ピッチでは会えないがオンラインで会える。選手にはピッチと同じ秩序と規律が要求される」「きのうはトレーニングが終わった後も、映像通信は全く途切れることがなかった。選手たちはアイデアを交換するなど話し合っていた。だからこそ、この状況ではビデオトレーニングの時間は交流として重要だ」 (c)AFP