【3月19日 AFP】中国から始まった新型コロナウイルスによる感染症の流行は、たちまち世界に広がった。AFPの算出によると現在、世界で約5億人が地域封鎖や外出禁止令の影響を受けている。主な国別の状況をまとめた。

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■封鎖または外出禁止

 新型コロナウイルス流行の発生地となった人口5000万人超の中国湖北(Hubei)省とその省都武漢(Wuhan)では、昨年末に初の感染例が確認され、今年1月下旬以降は封鎖措置が取られている。今も封鎖はされているが、14日に省内の移動制限が緩和された。

 湖北省と同様の外出禁止措置を導入した国はこれまでに少なくとも8か国あり、イタリア(10日~)、スペイン(14日~)、レバノン(15日~)、チェコ(16日~)、フランス、イスラエル、ベネズエラ(17日~)、ベルギー(18日~)となっている。

 これら8か国の計2億4000万人は原則外出を禁じられている。しかし多くの場合、必需品の買い物や通院、在宅勤務が不可能な場合の通勤などは認められている。

■外出制限

 オーストリア、英国、ドイツ、イランの少なくとも4か国は、外出禁止措置にまでは至っていない。だが、可能な限り移動を制限し、人と人の接触を避けるよう市民に勧告しており、計約2億4000万人が対象となっている。

 ただし、外出禁止措置に比べると効果は限定的なようだ。

 ドイツでは市民が公園で「コロナパーティー」を開いた他、イランでは20日にペルシャ暦の正月を迎えるため、特に市場が混み合っている。

■夜間外出禁止令

 チュニジア、ボリビア、セルビアの3か国と、米ニュージャージー州、米自治領プエルトリコおよびフィリピンの首都マニラでは、夜間外出禁止令が発令されている。これによって計5000万人以上が影響を受けているとされる。(c)AFP