【3月19日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)のアダム・シルバー(Adam Silver)コミッショナーは18日、選手にいち早く新型コロナウイルスの検査を行ったチームの対応を擁護した。米国では大多数の人が検査の順番を待つ状況が続いている。

 ビル・デブラシオ(Bill de Blasio)ニューヨーク市長は、ブルックリン・ネッツ(Brooklyn Nets)からスーパースターのケビン・デュラント(Kevin Durant)を含む4人が陽性反応を示した後、各チームが優先的にCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の検査を受けられたことを批判した。

 ネッツやユタ・ジャズ(Utah Jazz)、ボストン・セルティックス(Boston Celtics)、トロント・ラプターズ(Toronto Raptors)、ロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)は、検査キットが不足している状況の中、民間の施設でウイルス検査を行っている。

 自身のツイッター(Twitter)でネッツの選手に触れたデブラシオ市長は、「彼らの早期回復を願っている」としながらも、「恐れながらも、検査を待っている重篤な患者がいる状況を踏まえれば、すべてのNBAのチームがCOVID-19の検査を受けるべきではない」と批判した。「検査は富裕層のものではなく、病気の人のものであるべきだ」

 18日の米スポーツ専門チャンネルESPNのインタビューでコミッショナーは、NBAの8チームが検査を終えていると明かした。デブラシオ市長の批判は認識しているとした上でコミッショナーは、NBAは公衆衛生局の指導に基づいて行動しているとして、選手の検査を擁護した。

「われわれが検査で優先される立場にいるのは不適切だという彼の指摘は理解できる。基本的な問題は検査が十分でないということだ」 「NBAのケースに限って言わせてもらうと、われわれは公衆衛生局員の提案に従っている」 (c)AFP