【3月17日 AFP】ドイツのバイオ技術企業「キュアバック(CureVac)」は16日、同社が開発した新型コロナウイルスへの効果が期待できるワクチンの独占権の購入をドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が提案したとする報道を全面否定した。

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 独紙ウェルト(Die Welt)は独政府に近い筋の情報として、トランプ氏がキュアバックによるワクチン研究を「米国のためにのみ」確保するため、「10億ドル(約1060億円)」を提供すると提案したと報じていた。

 これを受けて独政府は怒りを表明。キュアバックも即座にこの報道を否定し、ツイッター(Twitter)に「キュアバックは3月2日にホワイトハウス(White House)で開かれた特別委員会の最中や、その前後にも、米政府や関係者から提案を受けていない」と投稿。「報道内容のすべてを否定する」と表明した。

 アンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相もその後、詳細には言及せずに「本件は解決された」と報道陣に明かし、独政府は「非常に迅速に(この状況に)対処した」と述べた。(c)AFP