【3月17日 CNS】中国・チベット自治区(Tibet Autonomous Region)ラサ市(Lhasa)の世界文化遺産・ポタラ宮(Potala Palace)が9日、5Gネットを使ったオンライン中継で内部を公開した。新型コロナウイルスの影響で休館が続く中、約80万人がアクセスして貴重な文化財を見学した。

 オンライン中継は、ポタラ宮の一角にある文化体験館内で約1時間半行われた。磁器、玉器、王専用の衣服である龍袍(りゅうほう、ロンパオ)、チベット仏教の絵画など、ふだんは目にできない貴重な文化財が鮮明な画像で公開された。ポタラ宮文化財研究室の専門家や学者が解説し、一般の観光客が味わえない体験をすることもできた。

 今回の中継は、「新型肺炎のため外出ができない中でも、デジタルを通じた文化体験を」という中国国家文物局の呼び掛けに応じたもの。ポタラ宮は、四川省(Sichuan)成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地(Chengdu Research Base of Giant Panda Breeding)や、上海海昌海洋公園(Shanghai Haichang Ocean Park)、中国航海博物館(China Maritime Museum)などと一緒にインターネットを通じた「雲春遊(クラウドを通じた春の旅)」を展開している。(c)CNS/JCM/AFPBB News