【3月16日 CNS】中国・北京市は12日、感染症対策関連の記者会見を行い、市内の感染症需要が確保されていることを前提とし、防護服20万セット、手袋10万セット、靴カバー20万セットなどをソウル、テヘラン、東京、横浜などの都市に寄贈することを明らかにした。

 この間、中国における新型コロナウイルスの感染は効果的に抑制された一方、感染は海外へ急速にまん延している。世界保健機関(WHO)のデータによると、11日の時点で、新型コロナウイルスの感染は中国を除く113か国と地域で37371人の確定感染者が現れている。

 北京市外事弁公室の李軼(Li Yi)副主任は、ソウル、テヘラン、東京、横浜などの都市では感染症対策が大きな問題となり、一部の感染症対策物資が欠乏していると聞いているとし、北京市としては、自身の感染症需要が担保されていることを前提とし、これら4都市に対する支援として、感染症対策物資を寄贈することを決めた、としている。

 今回、北京市が寄贈する物資は、防護服20万セット、手袋10万セット、靴カバー20万セット、使い捨て帽子20万枚、消毒用ジェル6800本、遺伝子検査試剤5000人分、体温自動識別設備25台、一体治療型呼吸器2台、中国薬製剤2000箱を含む。

 感染が発生して以来、北京市の友好都市はいろいろな方式による支援を相次いで行った。医療の最前線で働く医療従事者に対する敬意と北京市民に対する慰問の気持ちが示された。

 北京が受け取った支援や支持は以下の3種類。

・手紙による支援:日本の東京都、韓国のソウル、ドイツのケルン、英国のシティ・オブ・ロンドンなどから手紙による支援を受け取った。

・さまざまな支援:韓国・ソウルの朴元淳(パク・ウォンスン、Park Won-Soon)市長、ドイツ・ケルン(Cologne)の市長は、動画画像を作り中国語でウイルスと戦う医療従事者に対する敬意を表し「中国頑張れ」と声援を送った。

・物資による支援:概算統計によると、北京市がこれまでに受け取った海外から送られた支援物資は、各種マスク113万枚、防護服22万セット、手袋75万セット、手術服1.7万セット、防水服4.4万セット、防護ゴーグル3700セット、防護マスク90個、赤外線サーモグラフィ40台など。(c)CNS/JCM/AFPBB News